2023/07/19
経営改善の端緒(逃げ道を塞ぐ悪者の使い方)
当社では、経営改善に取り掛かる前に、必ず現状確認を行ないます。
組織の中軸を担う方々と実際の職場(現場)で業務の仕組みを確認しながら課題の把握を行なうためです。
まずは企業様側の困りごとをお聞きしながら、一緒に確認する訳です。
社長の感じている困り事と、実際の困り事との間にギャップが見えることも多々あります。
仮説を立てながら現認すること、これは非常に重要です。
事業調査を行う際には、特にこれが重要になります。
自慢ではありませんが、初期の見立て、先入観なく観察したときに感じる違和感、これを外したことはこれまでもありません。
この辺が、「5S」の本質に繋がっているようにも思います。
無論、実際の改善活動が始めると当初想定していた課題以外が顕在化することは多いです。
より深く検証する中で、当初見えていなかった事象が浮かび上がることは当然です。
また、外部から客観的に疑問を投げかけられることで、自主的な取組みが先行して始まることは往々にしてあります。
薄々は気が付いていたけど、あるいは忖度してそこから目を逸らしていたのだけれども、見せられたら仕方がないなあ、みたいな感じです。
その結果、社内で見過ごしてきたおかしな点に社長自身が気付かれて驚かれること、それらに手を付けることで想定より早く改善効果が顕在化することもまた、良くある話です。
その上で、経験豊富な外部支援者が改善支援を行なうことで、極めて短期間に大きな成果に繋がる訳です。
社内では当たり前になっていた「諦め」の感覚、これを少しだけ「変えられる」に変化させることが大切なのです。
外部支援者は、ある意味で「悪役」になれます。
ほとんどの場合がそうなのかもしれませんが・・・。
見て見ぬふりをしない、させないためには、こういう存在が打ってつけなのでしょう。
日々専門的にその仕事に取組んでいる社内にこそ問題解決の方策は眠っていますが、当たり前の風景を壊したくないとの保守的な思いもまた存在します。
私たち(外部支援者)は、まずそれを顕在化させる、即ち「目で見えるようにすること」である意味逃げ道を塞ぎ、覚悟を問うこともまた、重要な役割と言えるのです。
環境変化の激しい昨今、「諦め」を「変えられる」に格上げするための現状把握からの仕組み改善と体質改善、一緒に取組んでみませんか?
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