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2023/10/11

「学び直しについて考える」

「人生100年時代」

個人的な感想としては、「えらい時代になったなあ」です。

「令和4年高齢社会白書」によると、
・ 2020年時点の男性平均年齢 81.56歳
         女性平均年齢 87.71歳 だそうです。

因みに、高齢者の基準は65歳以上となっているようですが、75歳以上を高齢者とする意見もあるみたいです。

令和3年(2021年)の改正「高年齢者雇用安定法」によれば、「70歳までの定年引上げ」もしくは「70歳までの継続雇用制度」等の対応を求める努力義務も新設されたそうです。

この努力義務という規定も、悩ましいものです。
要は、絶対的な基準はないけれども、裁量の範囲で頑張ってね、みたいな感じでしょうから。

【閑話休題】

何はともあれ、働くべき期間が確実に長くなりそうだということは確かです。

この変化(特に情報技術関連)の激しい昨今、時代の変化についていくだけでも大変そうです。

最近の流行キーワードに、「学び直し」というものがあります。

・ リスキリング
・ リカレント教育
・ アンラーニング etc

日本人とは、本当に横文字が好きですよね。
・ リスキリング
  業務に並行して必要なスキルを身につけること
  → 企業側の取組みが重要になりそうです。

・ リカレント教育
  仕事から一旦離れて専門の教育機関で学ぶこと
  → 個人の自主性が重要であり、教育という点が気になります。

・ アンラーニング
  学習棄却:不要になった知識やスキルを捨てるような感じ
  → 捨てる基準を持てるのでしょうか?

まず「リスキリング」ですが、これは今更のように感じてしまいます。
仕事とは、時々刻々と前提条件が変わっていくものであり、それに応じて常に学び続けることは避けられません。

企業側の取組み手順としては、

・ 事業戦略上、新たな知識やスキルを洗い出し
・ それに対して適切な研修プログラムの構築
・ 研修プログラムを実施
・ 業務に落とし込み、実践

このような感じになるのでしょうが、それほど長期の事業戦略を立てて人材の育成を行うことは至難の業でしょう。
戦略修正に合わせてプログラム自体を修正する工数も、果たして準備出来るのでしょうか。

次に「リカレント教育」ですが、そもそもそれに対応する教育機関は日本にどのくらい存在するのでしょうか。

元々はスウェーデンで提唱された考え方のようですし、誤ってはいないとは思いますが、一旦仕事から離れて学ぶとなると、その期間の生活費を含めた費用負担と仕事復帰に向けたリスクは重いように感じます。

また、何を学ぶかという点も難題でしょう。

変化が激しい昨今、今日求められるものが明日も求められる保証はないようにも思われます。

「アンラーニング」については、結果的に取捨選択は発生するでしょうが、敢えてやる意味が今一つわかりません。

正確には、捨てる基準をつくることの困難さで気が遠くなるような感じでしょうか。

何れにしても、「学ぶこと」に重点が置かれている点が気になります。

正確には、教育を受けることに重点が置かれているというべきでしょうか。

仕事に活かすのであれば、知識も重要ですが、それを使いこなすための訓練が無ければ意味を成しません。

「リスキリング」における企業の取組みの最後に、「業務に落とし込み、実践」を入れたのはそういう意味を込めてですが、あくまでも仕事です。

生活を維持するための収入を得るという大前提があります。

その裏側で、人材の流動化に向けた動きも顕著です。

・ メンバーシップ型
  「年功序列・新卒一括採用・終身雇用」が前提の雇用形態
  → 古き良き時代の名残のようでありながら、中々変えられない日本独自のもの
・ ジョブ型
  仕事の内容に対して賃金を払う雇用形態
  → 職務の範囲や内容が予め決まっている形

無論、「メンバーシップ型」を今後も続けるのは無理があるでしょうが、変化の激しい昨今、「ジョブ型」を運用できるかと言えばその保証はないようにも思われます。
職務の範囲や内容を固定化し続けることは困難ではないでしょうか。
それでは環境変動への耐性が低下します。

【仕事に人をつける】

これは非常に重要なことですが、それは一定の個人にしかできない仕事をつくらないことがベースとなります。

病気やケガによる業務停滞リスクの回避や、第三者チェックが入らないことによる不正や非効率の回避が重要だからです。

変化に対応する構えを更新し続けることが必須だからです。

恐らく、世間一般に言われている「ジョブ型」とは違うと思います。

「リスキリング」や「リカレント教育」を否定するつもりはありませんが、やはり「生涯学習」が必要だと思います。

「リスキリング」や「リカレント教育」は「仕事やキャリアに活かすこと」を軸にした学び、
「生涯学習」は「豊かな人生を送るための学び」とのことのようですが、果たして分ける必要があるのでしょうか。

〇 学習
  ・ 学問・技術などをまなびならうこと
    (goo辞書 : https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%AD%A6%E7%BF%92/ より抜粋)
  ・ 経験を重ねることによって行動が比較的持続的に変化し、安定し、その後の行動に効果をもつようになった場合をさす。
    (コトバンク : https://kotobank.jp/word/%E5%AD%A6%E7%BF%92-11976 より抜粋)

学問・技術などを学ぶだけであれば教えてもらう(教育)だけで済むのかもしれませんが、使いこなすのであれば習わなければなりません。

習うとは、学んだことを繰り返し練習して身につけることを意味します。

要は、実践レベルで通用するための訓練が必要となるはずです。

教育はともかく、訓練は自らが自らに課す必要があるでしょう。

「人生100年時代」が現実味を帯び、定年という概念が崩れつつある昨今、自らが生き残るためには学習し続けるしかないように思います。

学は真似るとも言います。

真似るには練習が必要です。

変化の時代には、学ぶ者が地上を制し、学ぶことをやめた者は、自分の力を発揮できる世界がもはや存在しないことに気づく。
(アメリカの哲学者 : エリック・ホッファー)

正しく至言ではないでしょうか。

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