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2023/12/20

製造業における「収益改善」② 「改善」と「仕組み」 【ムラ】の怖さ

1、「改善活動」という言葉の意味

本来、目指すべき方向が違えば到達すべきゴールは全く違ったものになります。
「下手な鉄砲も数打ちゃ当たる」ことはないのです。
的外れな方向では、如何に沢山の弾を撃ち込んでも当たることはあり得ません。
そもそも【的】を外れている訳ですから、当たるはずがないのです。

だからと言って、全方位に撃とうとすればそもそもひとつの方向に対する密度が下がります。
当然、命中精度は大幅に低下しますし、そんなに振り回していては狙いも定まらないでしょう。

まずは、【的】を定めることが必要です。
即ち、「目指すべき方向性=当面のあるべき姿」を描く必要がある訳です。

それも、会社としての統一された方向性が必要です。
そうでなければ、部分最適に陥るリスクが高くなります。
(右手と左手の言うことが違うということは、皆さんも経験しているはずです。)
これが所謂「経営戦略」ということになります。

「経営戦略」とは、
「企業体がその経営目的を達成するための施策・方策全般」

これは重要な基準となります。
・ 比較指標
・ 行動指標
・ 評価指標

まずは「比較指標」、現状と目指すべき方向性(当面の目指すべき姿)とを比較することで見えてくるギャップを明らかにするための重要な基準です。
次に「行動指標」、「経営戦略」とは、「企業体がその経営目的を達成するための施策・方策全般」を意味し、それを「行動指標」即ち「施策」に落とし込んだものが「改善」行動となります。

・ ギャップを埋めるための取組みが、本来の「改善」
・ 現状肯定の上で少しでも良くすることではない

変化の激しい昨今、まずはこの基準決めを行うことで、ギャップの把握、即ち客観的な現状把握を仕組むことが望まれます。

その上での「評価指標」、「比較指標」に対して「行動指標」即ち実際の改善行動を起こした結果が、ギャップを埋め得たかどうかを評価する指標です。

・ ギャップを埋め切れていれば標準化
・ ギャップを埋め切れていなければ追加施策の策定

P-D-C-Aのサイクルが回り続ける仕組みの構築へと繋がります。

2、「仕組み」の悪さから見える着眼点【ムラ】

「ムラ」という言葉をご存じでしょうか?
・ 色の濃淡、物の厚薄などがあって一様でないこと。また、そのさま。まだら。
・ 物事がそろわないこと。一定していないこと。また、そのさま。
・ 気が変わりやすいこと。また、そのさま。 
( 辞書 より抜粋)

仕事において、「ムラ」とは一定していないことを表しているとこの場では捉えてみます。
では、仕事に「ムラ」がある場合、どのような弊害が発生するでしょう?

一定していないということは、
・ ある時間帯は仕事量が処理能力を超えてしまうことがある
・ ある時間帯はその逆が発生する状態、要は手空きが発生することがある
ということになります。

要は、仕事の量に大きな振れ幅が発生している状態のことです。
仕事量が処理能力を超えるということは、そこに「ムリ」が発生します。
要は、頑張らなければならない状況です。
頑張ることは良いことのように思われているかも知れませんが、ある意味背伸びをしている状態、はっきり言って長くは続きません。
実はこれ、安全的にも、品質的にも非常に危険な状況です。

その逆に、処理能力に対して仕事量が足らない事、この場合発生するのは「ムダ」です。
よく言われる7つの「ムダ」のうちの、「手待ちのムダ」がこれに当たります。
要は、ある瞬間過剰な「人・もの・設備」を構えているのと同じ状況です。
この状況も実は安全や品質の面から見て決して良い状況ではありません。
人というのは、基本的にまじめで、手待ちがあると気になってつい余計ことをしてしまいがちです。
これも怪我(人の怪我・ものの怪我)の原因となります。

つまり、「ムラ」という状況を許すと、そこから「ムリ」や「ムダ」が発生し、人・もの・
設備・そして企業そのものの品質や生産性に悪影響を及ぼすことになるわけです。

無論、繁忙期と閑散期のある業界ではある意味致し方ない部分もありますが、通常は前倒し生産による在庫対応での仕事量の平均化を図るでしょう。
(無論、100%上手くいっているとは言いませんが。)

しかし、まず着眼していただきたいのは市場に影響を受けない範囲での【ムラ】です。
自らの仕事を振り返ると、一日の中でも【ムラ】が発生していることが意外に多いのではないでしょうか。
曜日単位、月の前中後でも同じような【ムラ】が発生していないでしょうか。

そこに、自分たちの都合での【まとめ仕事】が入り込んでいませんか?
【ムラ】を自分たちで作り出していませんか?

通常、納期基準で仕事全体の流れを見直ししてみた場合、ある程度の平均化(理想は平準化)は可能なことが多いものです。
これもまた改善、タイミングという条件で仕事の「整理」を図り、目で見える形に「整頓」する取組みとなります。
こういう視点で仕事の「現状把握」をすることでも仕事の改善点を洗い出すことが可能です。
時間軸の中での負荷変動を振り返ること、これもまた「仕組み化」には重要な手順となります。

3、【ムラ】が「ムリ」や「ムダ」を呼ぶ

一日のなかで繁閑の大きい【ムラ】がある仕事の仕方をしていると、派生的に悪さが発生します。
ある瞬間は追いつこうと必死になります。=「ムリ」

この「ムリ」が派生的に「本来はやらなくても良い仕事の顔をした作業」を増やしていることに気づいていますか?

「ムリ」な状態は長続きしません。
この「ムリ」をしている間に作業のリズムが崩れてしまい、安全や品質に悪影響を及ぼしたりします。

よくあるのが、ミスの誘発。
ミスとは、モノや情報の怪我。
怪我とは、「我ながら怪しむ」と書きます。
即ち、普通ならば発生しないものなのです。
しかし、「ムリ」という魔物を「仕組み」的に放置すれば大暴れ。
これは誰も幸せにはなれません。

なぜなら、「ミス」にはリカバリーという名の「やり直し」が発生しますので。
単純に、倍の手間が掛かりますよね。

また、意外に危険なのはその逆、暇な時です。「ムダ」
変に暇になってしまうと、人は戸惑います。
手待ち自体はもちろん「ムダ」ですが、人は意外とこの余裕がありすぎる状態に慣れていないことを認識する必要があります。
もしかして、私はサボっているように見られてしまうのでは・・・と。
これは、精神衛生上宜しくない状態と言えます。

結果として、予定外の動きをしてしまい、この時に怪我をしてしまう傾向にあります。
これもある意味「ムリ」をした結果。
「ムダ」が「ムリ」を呼び込むのです。
この「ムダ」が呼び込んだ「ムリ」は、職場の作業の基準である標準作業を崩すという困った破壊力をも持つことになります。
【ムラ】を侮るのは危険なのです。
そして、【ムラ】は仕事の「仕組み」が大きく影響します。
「仕組み方」ひとつで、増加もするでしょうし抑制が掛かるでしょうから。

補足として、一般職より管理職の方が怪我をする割合が高いのは、このような非定常作業が多くなりがちだからです。
流れやリズムに乗り切れない仕事には危険がいっぱい、その裏側には改善点もいっぱいです。
「仕方ない」ではなく、同じ結果に繋がることならば、できるだけ楽にやるように「仕組む」ように心掛けたい所以です。

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