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2024/04/10

「製造業における収益改善」⑥ 基準としての「計画」の意義

【目次】
1、情報の発信元は経営者、足元が見えていないのも経営者
2、人手不足の対処法 その①
3、管理とは?「そもそも論」
4、計画通りに進んでいないことを把握するためにこそ計画はある
5、期限の設定とメンテナンスと投資、本来の役割分担

【要点】
・ 「人に仕事を付ける」状態から脱却するためのダブルキャスト化
・ ダブルキャスト化は第三者チェックによる改善の第一歩
・ 基準が変わらなければ人は動かない
・ 計画通りに進まないからこそ計画がある

1、情報の発信元は経営者、足元が見えていないのも経営者
「改善」は「経営戦略」とリンクさせる必要があるため、その発信元は経営者となります。それを具体化するのが管理職、実施してギャップを把握、フィードバックするのが実務者となります。

しかし、多くの企業では、「人に仕事を付けている」状態に陥っているため、組織が機能していません。
特に、人的・資金的余裕のない中小企業は猶更です。

しかし、「この状態を変えることは可能である」あり、「変えた方が間違いなく生産性が上がり現場が楽になる」のは間違いありません。
実際、正味の一人工の仕事を職場に与え切れている会社は極少数ですから、こういう結果になるのがある意味当然と言えます。

この状態を変えるためにやるべきことは至ってシンプルです。
「誰かの代わりになる人をつくる」ことです。

人手不足だからそんなことは出来ない、との声が聞こえてきそうです。
でも、冷静に考えてください。
病気やケガ、家庭の事情等で突発欠勤は必ず出ています。
その時にどのように対処していますか?

2、人手不足の対処法 その①
突発欠勤が発生しても、業務が滞ることは意外と稀なことです。
無論、多少の残業が発生することはあるでしょうが、多くの企業では何となく吸収出来てしまっていたりします。
それも、何となくやってしまっているのです。
「何となく遣り繰っている」だけですが、でもやっているのです。
それを、意識的に、仕組み的にやるにはどうすれば良いでしょうか?

ひとつの答えは、ダブルキャスト化≠多能工化です。
但し、これをするためにはまず職場=「企業としての価値を造り込む場所」という仕事の基準の「整理」が必要となります。

多くの職場では、作業が行われています。
しかし、それは「仕事という目的を果たすためにやるべきことなのか?」という「整理」が為されていません。
故に、「整理」しましょう。
「整理」ですから、要・不要・優先順位等を詰めていくことになります。

次に「整頓」、「整理」された基準や条件を関係者で共有すること、即ち【目で見る管理】の事前準備に入ります。
一日の仕事の棚卸、とにかく「書き出す」ことです。
「時間が掛かる!・手間が掛かる!」とお叱りの声が聞こえてきそうです。

それでは、
「作業日報」は付けていませんか?
どうやって、仕事の良し悪しの判断や評価をするのですか?
と切り返させていただきます。

まあ、実のところ、「書き出す」ことは普通とても苦痛です。
何となく「やり繰り」している作業を、棚卸することになりますから。

しかし、このひと手間は部門間を含めた仕事の棚卸に繋がり、結果として絞り込みと第三者チェックによる改善(簡略化≠人に付いた状況からの脱却準備)へと進みます。

3、管理とは?「そもそも論」
「信じて任せる」ことと、「丸投げする」ことは違います。
そして、変わっていく外部環境に合わせて、常に更新が必要です。

「そもそもが、これは誰の仕事でしょうか?」という話になります。

「改善」は「経営戦略」とリンクさせる必要があるため、常に発信元(初手の指示)は経営者、管理監督者が実動者となるべき仕事です。
具体的に職場へ落とし込みながら組織間調整をするのは管理職のお仕事です。

上位者が行動基準を変えない限り、下の者は怖くて動けません。(もしくは面倒くさくて)
ただでさえ、人は慣れ親しんだやり方を変えることに対して本能的に拒否反応を示すものです。
変えることとは、これまで自らが行っていたことを否定される側面があるから当然です。
それを、あえて変えてもらうには、相手が納得できる理由が必要です。

トップが会社をどのようにしたいのか?どの方向へ進もうとしているか、そのためにこの改善が必要であるということを徹底的に伝えなければそもそも伝わりません。

変えるのは現場の業務フローやレイアウト、作業手順などかもしれませんが、変わるのは会社の風土や文化です。
むしろ、風土や文化が変わらなければ、職場は変わりません。
一過性の活動の後、何事もなかったかのごとく元に戻るだけです。

部下は想像以上に上司や経営者を観察しています。
経営者の皆様、それを理解した上で、「良き考えの元で行動自体を変えること」を仕組めているでしょうか。

4、計画通りに進んでいないことを把握するためにこそ計画はある
皆さんは目隠しをして歩くことが出来ますか。
普通に考えると、怖くて出来ないと思います。
しかし、いざ仕事となると意外と目隠しをしたがる方が多いのは何故でしょうか。

この場合の目隠しとは、変化点を見えないようにしているという意味です。
今日と同じ明日が続くことを前提にした仕事の仕組み方をしているようにしか思えないのです。
日々のルーティン作業、それも「人に仕事が付いた」状態ならば、現状維持は可能でしょう。
しかし、環境変化への対応は困難です。
言葉にすれば当たり前ですが、現実はどうでしょうか。

経営課題の「整理」、当面のあるべき姿が描けているでしょうか。
長期とは言いませんが、中期的な経営計画は存在するでしょうか。
その計画を実行するための施策は具体的に仮説を持って設定されているでしょうか。
その仮説があるからこそ、実行してギャップを把握、修正しての再トライのサイクルが初めて回せるのです。
「5S」における「清潔」と「躾」という意思を込めることは出来ているでしょうか。

これらが整備、要は「整理」「整頓」出来ていなければ目隠しで戦うようなものです。
やっている本人(企業)側は平気そうですが、見ている方は危なっかしくてしょうがありません。

経営課題解決という現場を変える取組みを通じて、経営理念やビジョンが浸透していないと組織体としての方向性は迷走します。
あるべき姿がよくわからない、それをやることで何が楽しくなるかもわからないのであれば、現場はついてきません。

経営とは、外部環境の変化に合わせて常に意識改革を目指す、息の長い取組みです。
トップの姿勢が見えることが如何に重要かについては論を待ちません。

故に、日常業務に対しても「正常・異常の判断基準」を明確にして、異常に素早く対処すると(やり繰りではない点には要注意です。)いう訓練を仕組むことが必要です。

そういう取組みが許されているという環境、承認されているという実感を元にした行動と経験が現場の自主性を育てます。
しかし、何をやれば承認されるのかが曖昧では、心理的な安全性は担保できません。

大前提として、環境は変化し、変化に合わせて仕事の見直しを行うこと自体が大切な仕事であるという基準が無ければ人は敢えて変化点を発生させようとは考えません。
それは、リスクを負うことですから。
その基準を社内に浸透させるのもまた経営者の大切な仕事です。

仕事とはある意味旅のようなものです。
そして、旅とはゴールや目的があるからこそ楽しいもの、やりがいがあるものになります。
単なる辛い放浪にしないためにも、今日と違う明日を認識できるように仕組む事が必要なのではないでしょうか。
そのひとつの手段が、計画なのです。

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