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2024/06/26

「5S」を仕組む意味  ① 経営改善・仕組み化のための「ものの見方・考え方」

改善活動においては、「5S」が出来ていることが取組みに向けた最低条件であると言われることが多いように思います。
そう、当たり前のことだと・・・。
その反面、定着しないことを嘆かれる声も同じくらいよく聞きます。
「必要だ、出来て当たり前だ」言われる反面、実践が出来ていないという、意味不明な取扱いを受けている取組みです。

皆さんが必要と思いながらも、なぜか定着に至らない「5S」という取組みについて、少し視点を変えて考えてみます。

そもそも、「5S」の本質とはどのようなものでしょうか。
改めて、「5S」の言葉の意味から再確認していきます。

【目次】
1,「5S」の本質
2,「5S」が機能する範囲
3,「5S」を活用する目的と効果

【要点】
1,「5S」の本質は「組織文化変革へのチャレンジ」
2,「5S」とはありとあらゆる業種業態に対して機能する「ものの見方・考え方」
3,「5S」という判断基準を活用する目的は経営改善
 ・ 収益力の向上   : 売りを増やしてコストを下げること
(入りを増やして出を制す)
 ・ 組織文化の変革  : 仕組み化と継続的な訓練による人材の育成
(人に仕事を付ける状態から仕事に人を付ける仕組み化による人材育成と標準化プロセス)

1、 「5S」言葉の基本的な意味

① 整理 いるものといらないものを分けて、いらないものを捨てること
② 整頓 いるものを使いやすいように、置き場を決めて置くこと
③ 清掃 いつでも使えるように、きれいに掃除すること
④ 清潔 整理・整頓・清掃された状態を維持すること
⑤ 躾 決められたことを守らせること
①~③の言葉と、④~⑤の言葉のニュアンスの違いに気が付かれたでしょうか。                                              
ただ、言葉の羅列を覚えても意味がありません。
「5S」とは、①~③の取組みを④と⑤において定着させることにあります。
定着とはすなわち、それが当たり前の風景にすること、要は「仕組み化」を意味し、結果として組織文化変革へのチャレンジに繋がります。
それ故、地道な実践こそが求められるのです。

2、 「5S」というものの見方・考え方が機能する範囲

次に、「5S」というものの見方・考え方が機能する対象範囲を考えてみます。
因みに、この「5S」という「ものの見方・考え方」というフレーズを心に留めておいてください。
多くの方は、製造現場を中心に展開されている活動と考えられているので、当然「モノ」が中心となる取組みと捉えられがちです。
この点が、「5S」を分かりにくくしている理由かもしれませんが、案外汎用性が高いというか、どのようなビジネスシーンでも活用が可能なのです。

(例えば)

【当てはめる対象:仕事そのもの】

例えば、「仕事そのもの」に当てはめてみると、「その仕事の最終的な成果物が価値を生んでいるかどうか?」という視点(基準)で整理、整頓が可能となります。
この視点(基準)が、実は改善活動の肝となり、仕事の負荷を下げるための基礎となります。
本当に価値を生んでいる仕事と、価値を生んでいない仕事に仕分けてしまうのです。

【当てはめる対象:情報】

例えば、「モノという見方を、データを含めた情報」に置き換えてみると、古いデータが放置されてデータが重くなり、PCの動作が遅くなって困っているとか、必要な情報がどこにあるのかわからないから探すのに時間が掛かる等は、皆さんも経験があるでしょう。
このように、当てはめる対象をモノから情報に置き換えるだけで「整理」「整頓」の対象となり、業務の効率化につながります。
因みに、この「探す」「迷う」という作業?が最も生産性を低下させる元凶だったりします。

【当てはめる対象:営業情報である名刺】

例えば、営業活動の重要なツールである名刺などは、対象とすべき最たるものかもしれません。
営業担当者が個別に持っている状態では、異動などによる情報の更新に抜け漏れが発生したり、引き継ぎなどにも意外と手間取ってしまいます。
この場合、会社として顧客情報が整頓されていない状態と言えます。
名刺管理ソフトを使っていても、更新基準が「整理」されていなければ同じです。

このように、どのような切り口で活用するかによって、多様な仕事(業種・職種)で効果を生む訳です。
また、「ものの見方・考え方」を活用すること自体にはコストは掛かりませんよね。
(但し、かなりの訓練は必要です。)
有効に活用して頂きたい所以です。

3、 「5S」という判断基準を活用する目的と効果

「5S」という「ものの見方・考え方」を活用するふたつの目的

【売上を増やして、コストを下げる】
仕組み化と継続的な訓練による人材の育成による【組織文化の変革(良い組織文化の醸成)】

「5S」という取組みにおいて、往々に陥りやすいのは手段と目的の混同です。
この点を取り違えると、せっかくの活動がかえって仇となり、取組み前よりも悪くなることすらあり得ますので注意が必要です。
「5S」というものの見方・考え方を活用するということは、短期的な取組みではありません。
基本的には訓練であり、継続性が必要不可欠となります。
○○週間ではなく、習い慣れる方の習慣化こそがこの取組みの要諦です。

「5S」とは経営改善・仕組み化のための「ものの見方・考え方 」です。
大きく出たなあ、と感じる方もいらっしゃるでしょうが、事実です。
多くの企業の立て直しに携わっている私自身、この「ものの見方・考え方」が全てのベースとなっています。

経営改善をするには、何かしらの小難しいロジックや手段方法が必要だとする向きがあるのは否定しません。
しかし、それぞれの企業毎に前提条件が違う以上特定の手段方法が常に使えるかと言えば、そうは問屋が卸してくれません。
まあ、新しいもの好きな方が多いのは否定しませんが、逆に半世紀以上も「5S」という言葉が存在し続けている理由については、もう少し考えてみていただきたいというのが本音です。
無論、「5S」という「ものの見方・考え方」を具体的な施策・方策に落とし込んでいく段階では、過去の経験から得た知見を活かしていること自体は否定しませんが。

ここで質問です。
企業体が生き残りを掛けて行うのが経営改善であり、収益改善です。
では、その主体はどこにあるでしょうか。

答えは、当然のことながら、「企業」自身です。
「企業」には本来「存在目的」があり、設立されるときに登記簿に記載されます。
存在意義みたいなものですね。

その「存在目的」の裏付けとなるものが、「企業理念」でしょうか。
企業の存在意義や企業としての在り方、重視する価値観みたいなものです。

次に、「経営理念」が来ます。
経営者の価値観や信念みたいなものでしょうか。

大雑把に考えると、「企業理念」は企業が存在する以上は変わらないもの、「経営理念」は経営者の交代や時代の変化に合わせて変わっていくものと言えるかも知れません。

少し脱線しましたが、企業には「存在目的」があり、その目的に向かうために「目標」を設定するということでしょう。
「目的」は「あるべき姿」であり、定性的に表現されるものです。
「目標」は「当面のあるべき姿」であり、定量的に表現されたものと言えます。
そう、果て無き「目的」に達するための道しるべ、それが「目標」であり、「目的」と「目標」を繋ぐための結節点として「経営戦略」が存在すると考えられます。

故に、企業が取組む全ての活動は「経営戦略」にリンクします。(より正確には、リンクさせるべきです。)
では、経営戦略とは何でしょうか。
「企業体がその経営目的を達成するための施策・方策全般」です。

では、この施策・方策は企業のどこに対して、何を対象に打たれるでしょうか?
答えは、

モノ

情報

要は有限である経営資源を有効活用して、「企業の存在目的」を達成するため、全ての施策・方策は打たれるのです。
但し、外部環境は時々刻々と変化していくものです。
(最近は、変化のスピードが怖いくらい速くなっていますが・・・)

しかし、「5S」には、予め変化していくことを前提とした「意思」が込められています。
「整理」-「整頓」-「清掃」という取組みを、「清潔」-「躾」という取組み・仕組み化で定着させるという「意思」が。
故に、「経営課題」を解決するための「ものの見方・考え方」として機能するのです。

「5S」という「ものの見方・考え方」を活用するふたつの目的

【売上を増やして、コストを下げる】
【組織文化の変革(良い組織文化の醸成)】

【効果の及ぶ対象】

○ 人  : 人材育成
○ モノ : 利益があってこそ有効に活用可能
○ 金  : 利益があってこそ増やせるもの
○ 情報 : 仕組みがあってこそ有効に活用できるもの

【得られるもの】

○ 経営効率の向上
○ 収益改善(赤字脱却含む)
○ 働きやすい環境
○ 環境の変化に耐え得る仕組み  etc

「5S」の効果や思考プロセスについての詳細は次回以降になりますが、活用しない手はないと思います。

温故知新
も良いものですよ。

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