経営改善のことなら、株式会社三現主義経営にお任せください。

お電話

072-862-0801

営業時間 9:00~17:00(土日祝を除く)

お問い合わせ

お問い合わせはこちら

お気軽にご連絡ご相談下さい。

お電話お問い合わせ

お知らせ

トップページ

>

お知らせ

>

お知らせ(詳細)

お知らせ

2024/07/24

「物流改善」 ⑥ 「指示書」とは?

【目次】
1、ピッキングの基本「指示書」、口頭は駄目でしょう
2、「指示書」とは
3、「指示書」を使うのはあくまで人
4、「指示書」の大事な情報である「お店(在庫置き場)」、人が使うことを考えること
5、レイアウトやロケーション設計の重要性

【要点】
・ 口頭では不毛な争いを勃発させかねない
・ 「指示書」は単なる指示だけでなく、履歴管理から課題の洗い出しまで使える
・ 「指示書」は仕事を「安全に・楽に・正確に・結果として速く」出来るようにするための道具、基本的な仕組みと訓練が欠かせない
・ 「指示書」もまた情報、メンテナンスが出来ていなければ機能しない
・ 「お店(在庫置き場)」レイアウトやロケーション設計は品質、生産性に直結する

1、ピッキングの基本「指示書」、口頭は駄目でしょう

ピッキングの基本は「指示書」「運搬具」「お店(在庫置き場)」の3点セットにあります。

今回は「指示書」についての考えてみます。
ピッキングのための「指示書」は、物流専業者であれば当然あってしかるべきものですが、企業の構内物流関係では意外と整備されていなかったりします。
口頭、メモ等、分かる人が分かるようにやっている感じでしょうか。
これもまた、「人に仕事を付ける」悪い意味での仕組みとなります。

このコラムは「物流」に特化していますが、そもそもの業務指示も口頭が多くなっていませんか。
あるいはメール、最近ではグループラインやチャット等も有りでしょうか。
後でフォロー可能な状態で出ていれば良いですが、意外と言いっ放しが多いようです。
そうすると、「言った言わない」、「見た、見ていない」の不毛な争いが勃発します。
そもそも論ですが、メールやチャットはパソコンやスマホ等の電子端末を開けなければ見えません。
常に見ていますか?
タイムリーに見ていますか?
特に現場にいる時に。
この場合の現場とは、事務所以外ということです。
勿論、事務所にいても常にメール等を眺めている訳にはいかないでしょう。
(まあ、そういう方もいないではないでしょうが・・・。)

2、「指示書」とは

基本的に、「指示書」には、作業日、開始予定時間・完了予定時間、実際の作業開始・完了(実績)時間記入欄、作業者サイン欄、は最低限必要となります。
「指示書」を出す目的は何か「整理」できていれば当然のことです。
当然のことながら、ここでも「5S」という「ものの見方・考え方」が重要なポイントとなります。

担当者をはっきりさせること、時間の予実を管理することだけでも無理なく生産性向上につなげることが可能となります。
ギャップが記録に残りますので、改善すべき点を検証できるのです。

これに、管理監督者に対する一言欄(困りごと記入欄)を設けることだけでも、改善のサイクルを回し始める準備ができます。

3、「指示書」を使うのはあくまで人
最近ではデジタルピッキングが主流になっていますが、これは指示書の電子化とも言えます。
それだけに、社内の作業の基準が「整理」「整頓」出来ていない状態では機能しませんし、使いこなせません。

電子的なシステムを使うのも、実際の作業を行うのはあくまでも人です。
如何に「安全に・楽に・正確に・結果として速く」出来るようにするためには、基本的な仕組みと訓練が欠かせません。

その上での「指示書」、作業の許可証です。
作業者の見る順番に情報が並んでいるかどうかで、使いやすさ、即ち品質や生産性も大きく変わります。

一日1000個のピッキングをするとしたら、1回1秒の違いで日当たり15分以上の差を生みます。×人数分が余分なコストとなります。
作業を行うのが人であるという大原則、それを支える「5S」という基準、忘れたくないものです。
いということです。
これらの仕組みもまた、アナログで人が動くように仕組まなければ始まらないのです。

マテハンがあるでしょう。
というご意見はわかりますが、それだけの投資を出来る企業は限られています。
また、マテハンを動かすにも大前提としてアナログでの仕組みの裏付けが必要なのです。

4、「指示書」の大事な情報である「お店(在庫置き場)」、人が使うことを考えること

「指示書」には、「お店(在庫置き場)」に必要不可欠なレイアウトやロケーションが重要な情報となります。

前提として、人の行うことですから見間違い等のリスクと常に隣り合わせであるとの認識が必要でしょう。
特に、行の読み間違いはその代表選手かもしれません。
アナログ的と言われるでしょうが、この場合の工夫としては一行飛ばしで網掛けをするなどが考えられます。
また、一番必要な数量などの数字は強調するなど、色々と考えられます。
「指示書」に記載する情報は必要最低限に絞り込む、「整理」も不可欠です。
心配だからあれもこれもと情報を入れ込んでしまえば、その分注意力は分散、ミスの遠因となりかねません。

これらの条件を「整理」して電子化したものがデジタルピッキングシステムでしょうか。
必要最低限の情報が、必要な順番に表示されて、バーコードなりボタンを押すなりの検査・確認手順が織り込まれている訳です。
最近はコストも下がりましたから、システム導入で一気にすべて解決できるのでは?と思われるかもしれません。

しかし、オペレーションレベルでの標準化とデータ更新の仕組みが無ければ、設備やシステムの介助を人が行うという本末転倒な状況に陥ります。

作業標準の「整理」と「整頓」、更新・メンテナンスを含めた「清掃」を、「清潔」・「躾」という仕組みのサイクルで回せなければせっかくのシステムを使いきれません。

まずは基準を持った上で注意深く自らの現場を観察すること、現状を把握することが欠かせません。
一度、このレベルまで現場を把握して、隠れていたイレギュラーを把握した上で極力簡易なシステムを入れることをおすすめします。
状況は時々刻々変化する中であれもこれも欲張ればかえって柔軟性を失う結果になり、高い投資になりかねませんから。
道具や武器は使いこなせてこそ華ではないでしょうか。

5、レイアウトやロケーション設計の重要性

「お店(在庫置き場)」は、レイアウトやロケーション設計が重要性となります。
これは、製造業における流れ、工程設計にも当てはまります。

ピッキングは、「指示書」だけでは効率よく行えません。
ピッキングの3点セットが一体として機能しなければならないのです。
これは、デジタルピッキングシステムを導入しても同じです。
確かに、ミスは減るでしょう。
作業も簡略化されるでしょう。
しかし、生産性向上にはこれだけでは足りません。

例えば作業の流れ、始点と終点が同じ場所になるように設定(ピッキングスタート地点と完成品を置く場所が可能な限り近い、U字になるイメージ)するだけでもムダ歩行は大幅に減少します。

理由は簡単です。
戻りのムダ歩行を毎回させるようなレイアウトは愚策だからです。

このように、「指示書」の作業順というのは、いかに「お店(在庫置き場)」側が一筆書きで回れるレイアウト、取扱量が多いものが近くに、少ないものが遠くに置かれるようなレイアウト設計になっていることと密接にリンクしています。

置き場の高さにもストライクゾーンがあるでしょう。
使用頻度の高いものは取りやすい位置に、頻度の低いものはその上下どちらかに、重いものは下に、軽いものは上に、等作業基準の「整理」が必要です。

これらは物流専業者には当然のことかもしれませんが、「物流」とはあらゆる業種業態・業務に必ず発生します。
それは、事務作業でも同じです。
必ず仕事の流れがあり、その流れが悪ければ滞留が発生します。
だからこそ、システムありきではなく仕組みありきとなるのです。

一覧に戻る

ページトップ

お問い合わせ

当社へのご依頼やご相談をご希望される方は、お問い合わせフォームよりご連絡下さい。

お問い合わせはこちら