製造業を大きく分けると、賃加工で収益を上げる企業と完成品（自社製品）の製造販売で収益を上げる企業に分けられると思います。
この場合の完成品とは、パーツとしての完成品から消費者に直接販売される完成品までを含みます。
当社は製造業を中心とした経営改善支援（再生支援含む）を多く手掛けておりますが、その中には当然の事ながら自社製品を持たれている企業があります。
そのため、製造業中心とは言え、改善策としては営業プロセスや物流プロセスの見直しが含まれます。
このコロナ禍の中、売上低迷に苦しんでいる支援先で最近実際にあったことですが、その企業は多数の取引先を持ち、その取引先の業態も多岐に渡っていました。
しかし、これまでメインに据えていた外食関係がコロナの影響を受け大きく毀損、減収幅が増すばかりの状況に陥りかけていました。
そこで、事業活動の見える化に取組み、実際にどこにどれだけ訪問しているかを洗い出しました。すると、やはりといってはなんですが、これまで主力としていた外食中心の取組みから抜け出せていなかったことが判明しました。
その反面、小売りに対して一部アプローチをしていた部分に関しては着実な成果に繋がっていることも見て取れました。
社会情勢を冷静に把握していれば当然の結果かもしれませんが、これまでの習慣（癖）から脱却しきれていなかった訳です。
見える化による方向修正の結果、攻めるべき対象が明確になり、新たな活動目標の設定が成されました。結果として、徐々にですが成果につながり始めてきました。
このように、現状把握のための見える化、即ち「目で見る管理」という取組みは、どのような仕事にも応用が利きます。
因みに、これが‘世に言う「5Ｓ」の中の「整頓」というものの見方・考え方から来ている事を知っている方は少数です。
当社の支援の基本方針は絞り込み、その根本は「5Ｓ」にあります。
皆さんの困り事には、必ず解決方法があるはずです。
外部の視点を上手く活用してみては如何でしょうか。