2021/06/16
「経営改善:営業の果たすべき役割」
売上目標必達が営業の使命です。
しかし、私はこの言葉には違和感を持つことが多々あります。
この違和感の正体は、大手企業と中小企業の違いや、マーケティングと営業の違い から来るものなのかもしれません。
まず、大手企業はマーケティング部門が独立して存在することが多いでしょう。
(機能しているかどうかは別問題ですが。)
それに対して、中小企業はこのような機能を独立して持っていることは少ないのが 実情です。規模的になかなか難しいのと、経営者自体が自らの才能で補完できてしまっていることが多いのではないでしょう。
結果として、中小企業の営業はマーケティング機能と販売機能の両方を果たすことが求められます。一般的に言われる、AIDM的な機能でしょうか。
市場に対して直接接点を持ち、まず気づいてもらうこと、次に興味を持ってもらい、 手に取ってもらうこと、そしてその良さを実感してファンになってもらうことです。
しかし、本来もっと大事な役割があるように思います。特にメーカーの営業です が、自社の製造能力を理解したうえで、製造がやり易い条件を常に考慮した上で自社の強みをきちんと伝えることです。これがなければ、いくら売上を上げたところで、製造側で余分なコストが発生して、利益が残らないということが往々にして起こり得ます。
利益が残らなければ、いくら売っても経営に寄与しません。
極論かもしれませんが、営業の役割は利益を確保するという目的のために売上確保という手段を取っているのです。
さて、皆さんの会社では、営業の利益貢献という目的は共有できているでしょうか。
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