2021/07/28
経営改善:役職と適性について
管理職が育たない、あるいは管理職に昇格させたのに適性がなかった・・・。
この手の嘆き節は皆さんにも馴染みのものではないでしょうか。
しかし、なぜこうなったかの振返りをしている企業にお会いすることもまた、ほとんどありません。
挙句、外部から経験者を入れたい、というお話もよくお聞きします。
転職がもてはやされている昨今、確かに外部から人材を招聘することも一つの方法ではあります。
ここで質問です。
御社はその外部から招聘した人材を使いきれますか?
中小企業であれば、社長を含めその力量(経験)がありますか?
もし、その力量(経験)があるのであれば、社内に管理職候補がいてもおかしくないはずです。
管理職が社内で育たないのは、若いころから(入社時点から)作業のための手として扱ってきたから、立派な作業者、部分を賄う者を育ててきたからではないでしょうか。
これは、はっきり言って会社側の仕組みの問題です。
若いころから、その責任範疇の中で管理課題を与え、職場内・職場間の課題解決の経験を計画的に与えていれば、本来適性のある者は管理者候補に育ちます。
要は、若い時から計画的に経験(場数)を積ませているかどうかが大切なのです。
役職を与えれば管理職になれるわけではありません。
管理職は、役職を与えた時点から育て始めるものではなく、入社時から育て始める必要があるのです。
その結果、技術的な深掘りをするマイスター的な適性を持つ者と、人や仕組みに興味を持つ管理者的な適性に分かれるかもしれませんが、どちらも会社にとっては大切な管理職候補です。
そして、管理行動が社内で当たり前になっていない以上、外部から人材を招聘しても、その能力を活用する知見が社内にないことが多いのです。
まず、何を持って自社の管理とするか、基準作りから見直す必要があるのではないでしょうか。
一覧に戻る