2023/04/05
WBCの勝利と組織
WBC、日本優勝おめでとうございます。
手に汗握る接戦の中、それぞれの選手が着実に為すべきことを成した結果のように思います。
いやー、本当に凄かったです。
試合に活躍した選手、そして試合前に相手を徹底的に分析して戦い方を研究していた姿勢、「信じて任せる」といった栗山監督のマネジメントスタイルは、なかなか真似が出来ないものではないでしょうか。
よくマネジメントの型としては、
・ 支配型マネジメント
要は軍隊方式、典型的なトップダウン方式でしょうか。
・ 支援型マネジメント
仕事の環境を整え、メンバーの適性等を受け入れながら能力を伸ばす方式といったと
ころでしょうか。
栗山監督のスタイルは後者、支援型だったように個人的には感じております。
但し、大前提としてはチームのメンバーは全員プロ、自らが考え、研究することが出来る一流のプロであったということがあげられます。
この前提条件のもと、見事にメンバーの能力を発揮させる環境を整備した栗山監督には尊敬の念しかありません。
「信じて任せる」、そして「機が熟すまで待つ」といった姿勢もなかなか出来るものではありません。
なんせ、一発勝負ですから。
しかし、ビジネスの場において考えると、支配型と支援型のどちらに偏ってもなかなかうまくいかないのが現実ではないでしょうか。
多くの企業では支配型が主流ですが、その弊害としては「指示待ち族」が多くなってしまっていることです。
トップ(リーダー)の資質や企業の成り立ちから、この傾向が強くなるのはある意味しょうがないのかも知れません。
では、支援型が機能するのか?
と言えば、そう簡単なことではないように思えます。
自らが考えて、研究(試行錯誤)するということは、日本人は比較的苦手としているように思えますので。
日常のルーティンはきちんとこなせても、仕事の仕組み化になると思考が鈍くなります。
既知は得意(本来当然のことですが)、未知になると途端に腰砕け、前例踏襲に逃げ込んでしまうような・・・。
結局は、段階的に支配型から支援型へと移行できるようにトップ及び管理職の訓練から始める必要があると特に感じたWBCでした。
組織人であれども「プロとして育てる」、これが必要なのではないでしょうか。
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