2023/05/10
会社(組織)と人と意識:自社の当たり前の客観的な見直し
「意識が変るから行動が変わり、結果が変る。」
そのためには、「意識改革のための研修」が必要である。
間違ってはいないのですが、若干の違和感を禁じえません。
確かに、会社(組織)という存在は、恐らくそこに所属するだけで人の意識を変えられる珍しい存在だとは思います。
(そこに所属し続けるということは、大なり小なりその風土に染まっていくものであり、結果としてその環境に慣らされていくものですから。)
だからこそ、新卒であれ中途であれ普通に仕事を覚えさせていくだけでは本当の意味での「人財」は育ちません。
この場合の「人財」とは、作業の担い手という意味ではありません。
無論、作業の担い手は重要です。
しかし、変化の激しい昨今、本当に必要なのは経営に寄与する人財(=変えるべき点を変えられる力を持つ人)ではないでしょうか。
無論、極少人数ではありますが自らが積極的に変えようとチャレンジするような逸材もいるでしょう。
しかし、活躍できる環境が無ければ継続は困難でしょう。
(衆寡敵せず、先に心が折れてしまいますよね。)
このように考えると、人財育成を望むためにはその環境そのもの、まずは経営者自身が自らの姿勢を含む自社の風土そのものを直視することが必要不可欠です。
本質的には、
「行動が変る(変える)から結果が変わり、意識が変る。」
が本来の姿でしょう。
色々なことに取組み、経験を積重ねながら結果を踏まえて、自分がいる場所ではこれが受け入れられるという納得があってこそ、意識は変化します。
意識改革に対する教育という処方箋は本質的にはあり得ません。
意識とは、環境に順応する中で自然と変わるものです。
その為には、経営者自らが自社の課題を直視し、課題解決のための知恵を社内で出し合うように仕組み、行動を促すことが欠かせません。
仕掛け、動き、動かしていくこと、この中で上手くいかないこともあるでしょう。
では、それは失敗でしょうか?
いいえ、そのやり方では上手くいかなかったということが分かったという成功なのです。
新たな取組みを行うこと、行動することを是とする訓練の積み重ねが結果を変え、意識(企業風土)に変化を及ぼします。
当社は、少々厳しいながら、このための支援を欠かさず行っております。
これこそが、本来の経営改善ですから。
当然、変化を仕掛ける以上は跳ね返りが出ます。
当社は、その跳ね返りを生む「悪役」としての立ち位置を恐れません。
外部からの視点、自社の当たり前の見直しには、この「悪役」が役立ちます。
(というか、欠かせません。)
共通の敵に対して、人は纏まるものですから。
少々苦い薬ですが、「良薬口に苦し」という経営改善の薬、飲んでみませんか?
効果は抜群ですよ。
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